●人斬り半次郎(上・下)/池波正太郎

半次郎とは、日本最初の陸軍少将、桐野利秋のことである。幕末の本を読んでいると必ず登場する人物である。だがこれは、“翔ぶが如く”を読んだ時とはまるで違った印象を僕に持たせた。彼の生涯を端的に言うと、西南の役を起こした張本人である。だからどうしても、殺し屋あるいは危険分子というイメージを持ちがちだった。しかし、彼は苦労人であり好人物であり、秀でた才能を遺憾なく発揮しつつも、運命の濁流に飲み込まれてしまい人生を華麗に散らすことが出来なかったのだ。


●風紋(上・下)/乃南アサ

被害者心理学というものがあるのかどうか知らないが、この心理描写は見事である。三島由紀夫の“わかる”に対し、彼女の文章はまるで自分がそれを体験しているような錯覚に陥る。


●チェーンスモーキング/沢木耕太郎

日常のさりげなく流れていく様を文章にする技はさすが沢木耕太郎である。


●関ケ原(上・下)/司馬遼太郎

NHKの大河ドラマの影響で秀吉を読み始め関ケ原に至った。これを読むと、天下分け目の合戦が、幕末まで影響を及ぼしたことが分かる。そして真田幸村に非常に興味を覚えた。


●流転の海(上・中・下)/宮本輝

全3部作である。現在その3部目がハードカバーで出版されているが、これは三島由紀夫の豊饒の海(3部作)を越えているかもしれない。宮本輝の本は、読みやすいが、洞察の深さや、本質を見極める力が優れているのだろうその奥にある深さに酔う。


●経営創造/トム・ピータース

これはいわゆるハウツー本の類である。が、これほどまでに感銘を受けた本があるだろうか?以前から出版されている“エクセレント・リーダー”“エクセレント・カンパニー”“経営革命”も素晴らしかった。その次の“経営破壊”もそれにも増して素晴らしいかった。しかしこの本はそれをも上回る。


●新史 太閤記/司馬遼太郎

太閤豊臣秀吉の話。堺屋太一の本も読んだがやはり司馬遼である。寝食忘れて読み耽った。


●獅子たちの曳光/赤瀬川隼

今をときめくオリックスの仰木監督の現役時代と、当時球界を沸かしたヒーロー達(三原監督、鉄腕稲尾、中西太など)が在籍した西鉄ライオンズの話。管理野球とは無縁の豪快なその野球は、忘れていた野球の醍醐味を再び甦らせてくれる。


●覇道/森祗晶

前西武監督の森である。常勝西武と言われていた時、あれだけ選手が揃っていたらそりゃ勝てると思っていた。しかし今の体たらくである。この本を読むとやはり勝つチームは、監督だと思った。


●勝者の資格/野村克也

野村は何と言ってもスゴイ。あれだけの実績をもった人である。選手をやりながら兼任監督もやっていた人である。経験が違う。その実績と経験をひっさげて監督でも優勝数度と実績がある。歯に衣着せない人である。ヤクルトの選手を名指しで批判している。


●考える技術・書く技術/株式会社グロービス

物事の考え方、筋道の立て方など仕事の基本が改めて学べる。企画書作りには最適ではないか?


●燃えよ剣/司馬遼太郎

新選組の副局長、土方歳三の生き様にほれぼれする。


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