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真珠湾！
さて、日本に無事帰ってきました。
ハワイでもっとも印象に残ったのは、やはり何と行ってもパールハーバーだ。
1941年12月8日に、太平洋戦争の引き金にもなった日本海軍によるハワイ真珠湾攻撃が行なわれた場所であり、ここでは、その時撃沈された戦艦アリゾナと、ポーツマス条約が調印された戦艦ミズーリを見ることができるのだ。
日本人として屈辱的な戦艦ミズーリはさすがに見に行かなかったが、戦艦アリゾナはもちろん見に行った。ここで最も驚いたのは、その当時のことを伝えるべく設置された映画館と戦艦アリゾナを見に行くチャーター船がすべて無料だったことだ。
さすがアメリカ人。自国のプライドを保ち、民族のアイデンティティを確立させることに、いかに力を注いでいるかが伺い知れた。日本ではおよそ考えられないことだ。そしてもう一つ、その施設に大勢のアメリカ人が押し寄せていたことだ。
ワイキキの高級ブランドショップで見た多くの日本人を見ることは皆無に等しく。押し寄せていた大勢のアメリカ人は熱心に映画を見、アナウンスに耳を傾けていた。日本の歴史の中で大きな意味を占めるこの土地での出来事、さらに、“トラトラトラ”で知られる日本軍の暗号を、あらかじめアメリカ側は知っており、真珠湾攻撃は、実はアメリカが仕掛けた罠だったとも言われている日本人にとって重要な遺物を、殆どの日本人が興味を示さないということにあらためて日本の教育の情けなさを見た。
（1999年10月12日）
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