東京へ!(2002.10.14)

3連休は久しぶりに東京へ行ってきた。
 最近、やたら露出度の高い丸ビルを見に行きたい。というのが東京を考えた始まりだった。しかし、どうせならココも!アコソも!といつものように欲望がドンドン高まり、いつものように盛りだくさんになってしまった。ちなみにカラメルのように膨らんだ東京行きの目的群はこうだ!
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やたらTVや雑誌などで紹介されている丸ビルを視察
10年前に食べた浅草のもんじゃ焼きを懐かしむ
国家元首が住まわれている皇居周辺を散策
カリスマオーナーズレストランで、一流のサービスぶりを体感
伊勢・橿原神宮と同様に日本人として一度は行くべき明治神宮へお詣り
(日本人として行くべきところは、靖国も江田島も知覧も真珠湾も!)
なぜ教科書に閣下が載っていないのか!東郷神社で日本の教育を憂う
IDEEやコンランショップなどの最先端ショップでお買い物
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 という正にハチャメチャかつお前は一体何者?的な盛りだくさんの旅だった。そして、滞在期間は3日しかなかったから、当然大忙しの毎日であった。上記の目的それぞれについても、また、それ以外のことについても、いろいろと感じることが多かった。が、とりあえず、上記の中でも一番の目的だった「カリスマオーナーズレストランで、一流のサービスぶりを体感」から書いていきたい。
 今回行った店は計5店。内訳はレストランが2軒と、バーが2軒。あとは中華料理だ(もんじゃ焼き屋とラーメン屋は除く)。まず、なぜ僕がカリスマオーナーズレストランに興味を持ったか?それは、前日の日記にも書いた株式会社グロ−バルダイニングの社長、長谷川耕造氏に非常に共感したからだった。TVなどで取り上げられることも多いので知っている人が多いと思うが、そのシステムや企業風土はスゴイ!まず、完全実力主義。社長の給与から経費、社員からバイトの給与まですべての情報を公開。入社案内パンフフレットの最初のページのキャッチコピーが、「去年の私の給料は4800万円でした(長谷川耕造)」である。3期連続で売上げ伸びがマイナスなったら即店長降格。昇級も昇格も自己申告制で、当然ながら年功序列はあり得ない!などなど・・・。ここではこれくらいにするがなにせ驚異的な人(会社)である。すさまじい人(会社)である。[さらに知りたい方は→こちらへ

 そのグロ−バルダイニングに一度は行ってみたいと前々から思っていたこともあったのが、たまたま[アイラブレストラン]という、そのグロ−バルダイニング出身のオーナーを始め、夏休みに行ってそのテイストとコンセプトに久々に驚いた京都鴨川沿いの[THE RIVER ORIENTAL]や数日前に行って、これまた驚いた[THE HOUSE OF PACISIC]など、今をときめくオーナーズレストランが特集されている本を見つけ、ますますカリスマオーナーズレストラン(ちなみに“カリスマオーナーズレストラン”は僕の造語)に行ってみたい!となった訳である。
 で、店に行って・・。
 まず、トータル的に言うと「ああ、そんなもんなのね」というのが僕の一番の感想だ。なぜそう感じてしまったのか?僕の期待にそぐわなかったからだ。その期待とは?当然、素晴らしいサービスやホスピタリティーやインパクトや新鮮さがあると思っていた。つまり、それを期待した僕に満足を与えられるものではなかったのだ(PARK HYATT TOKYO - New York barは例外:オーナーズレストランでもない)。
 僕が、もっとも理想とする素晴らしいレストランはこうだ。
 一元でない限り、店のスタッフは客の好みや前回の来店時期やその時の食事内容を把握しており、誰と来たかによって、交わす会話も奨める料理もお酒も変えてくれる。水や灰皿はその換え時のタイミングをはずすことなく、スタッフの意識は常にお客へ向いており、お客が「すいません」と言う前に、その視線を察知し、テーブルに飛んでくる。おしつけがましいことは一切なく、その動きは機敏で無駄がなく、お客様にいかに満足してもらうか、というオーラーを漂わせている。そして、日常では味わえない雰囲気をしっかり感じさせてくれる店。
 それを基本に、そんな期待をすべての店に持っていたのだ。そしてそうではなかった。PARK HYATTは別格として、恵比寿のバー“松下”が唯一、上記の僕の理想に近い店だった。しかし、これは僕の期待値が高すぎたからとは決して思わない。東京のそういった店だけでなく、神戸でも「なぜこの店がこんなに流行るのか?」と思うような店がたくさんある。流行らない店は流行らない理由が明確だが、流行る店は流行る理由が不明確な時が多い。それは何故なんだろうと僕なりにいろいろと考えてみたが、やはり分からない。はっきりしているのは、分かっていないアホな客が多いことだ。そういってしまえば身も蓋もないので、これについては長い目で考えたいと思う。そして、漠然とながら、自分がやれば絶対流行る店が出来る!という自信も理由はないが湧き出てきた。今思いつく、僕が理想とするレストランは「千代」(中華)くらいかなぁ。


CARDENAS charcoal grill /恵比寿(レストラン)

オーナーはグロ−バルダイニング出身。ハッキリ言って、この店は最悪だった。まずスタッフがあまりにおしつけがましい。床はゴミだらけ。オーダーを聞きに来るタイミングなどが悪すぎる。店の雰囲気やスタッフから傲慢「オレたちは違うぜ的」な匂いが漂っていた。もう二度と来ない。
松下 /恵比寿(バー)

驚くほど小さなスペースで、カウンターがバーテンダーを囲み、スタッフは360度客から見られている。わずかに手元を照らす新鮮なライティングで、神戸や大阪にはない店だ。その程良い狭さとライティングが、隠れ家的な雰囲気をうまく演出しており、神戸にあれば馴染みにしたいなと思えた店。
紅虎餃子房 /自由が丘(中華)

関東圏で中華を中心に、120以上の店舗を持つ店。ここの料理は独創的でおいしかった。大阪にもあるようなのでぜひ行ってみたい。
Oli /渋谷(地中海料理)

値段がそこそこするだけあり、料理は抜群においしかった。特にフォアグラに目がない僕はココ最近食べた中で、もっとも印象に残るおいしさだった。ただ、スタッフのサービスぶりにはその正反対に印象的な悪さだった。まず、客に意識が全然行っていない。まるでファミリーレストランのごとく、何度呼んでもテーブルに来てくれない。灰皿は変えない。料理の置き方が雑など。料理がおいしかっただけに残念だ。
PARK HYATT TOKYO - New York bar /新宿(バー)

カリスマオーナーズではなかったが、一流を知るという目的で行ったバー。PARK HYATT TOKYOの最上階である52階にあるバーで、芸能人の利用者も多いらしい。しかし、本当にこれぞ超一流だと感じる、テイスト・サービス・物腰・料金・客層だった。料金だが、テーブルチャージが一人2,000円。山崎のロックが2,200円。二人で座って一杯だ飲んだ時点で8,000円は覚悟しないといけないのだ。この店でおもろい客が2組いて、またエッセイコーナーにでも書きたいと思っている。

 最後の日のランチを食べに、グローバルダイニング経営のモンスーンカフェ(代官山)に行こうと思っていただのだが、あまりに高級料理ばかり食べ過ぎて、無性にラーメンが食べたくなり結局、原宿にある「九州じゃんがらラーメン」に行った。神戸の幸福軒や一風堂と同様のテイストのうまいラーメン屋だった。

[後日談]帰神した次の日も、フツーの定食が食べたくなり、僕の死ぬ間際に食べたい究極の料理メニューである「白いご飯・焼き鯖・ホウレン草のおひたし・冷や奴・豚汁」を早速食べにいった。

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