diary

January 21, 2015

あの震災がなかったら・・・

kobe.jpg

先週、阪神・淡路大震災から
二十年目という節目の年を迎えた。

その二十年目の前日、
神戸に縁があり、広告業界でそれぞれ活躍する
コピーライター、デザイナー、カメラマン、プランナーなど
クリエイターの方々との飲み会があった。

震災前後に知り合った方々なので、
もうみな二十年ほどの付き合いになる
気心知れた人たちだ。

ここ数年は定期的(ほぼ季節毎)に集まっているが、
いつもこの会の開催が待ち遠しく、
そして実際、本当に楽しい飲み会になる。


震災の二十年目の前夜に、その会が開催されたのは、

実は全くの偶然で、いつもは恒例の忘年会の予定が、
皆の予定がなかなか合わず、ずれてずれて、新年会にということになり、
それもまたずれて、やっとこの日になった。この日に決まった時も、
別段気にも留めていなかったのだが、店を予約する段になって
ふと気付いた。この日は、震災二十年目の前夜だったと。

そして、このメンツで飲めるだけでも最高なのに、
震災二十年目の前夜に、このメンツで集えるなど、
これはもう、奇跡じゃないかと思った訳だ。

神戸で震災を体験した者としては、
今までも、そしてこれからも1月17日は特別な日なのだが、

二十年目の1月17日は
今までとは全く違った感覚だったから。


そして、会が始まり、宴もたけなわな頃、
「震災が自分にどういう影響を与えたか」と
それぞれ聞いていくと、

「あの震災がなかったら、今の自分はなかった」

と皆が異口同音に、そしてそれを
肯定的に言っていたのがとても印象的だった。

かくいう自分も、
震災後どうしようもなくなって、
フリーの真似事のように仕事をしていて、
それでなんとか収入を得ることが出来て、その経験があったからこそ、
独立しようと思えた訳で、実際、震災の翌年に神戸で独立起業した。
震災がなかったら、まったく違った今だったと思う。

家族や親戚・友人・知人で亡くなった方がいれば
また違った感覚なのだろうが。幸いその経験は全員無かった。

この日は、皆がいつもにもなく熱く語っていた。
震災二十年目だからこそ総括したくなるというか、
節目だと実感していたからだろう。


いずれにせよ、
このメンツでこの日に集えたことが、
本当に嬉しく、そしてありがたかった。

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skmt | 18:06 | diary | Comments(0) | トラックバック(0)

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