---

オススメ度 : ★★

思えば「戦争論」に始まり、数多い氏の著書のその殆どを読み大いに共感したものだ。「自虐史観への違和感」「国防についての危機感」「天皇陛下に対する尊敬の念」「万系一世」「原発への反対」「TPP加盟への反対」などへの意見に異論はほぼ無かった。しかし、本書で繰り返し糾弾している「安倍晋三」への想いは全く異なる。安倍晋三を猛烈に非難している点がだ。読後感は、なんだか昔の社民党みたい・・・。というもの。結局批判？糾弾？否定？とにかく読み終えるのにパワーが掛かった本。

オススメ度 : ★★★★

ヤクザが経営するリゾートホテルを舞台に、主人公の作家や従業員、宿泊客らの織りなす人間模様を描く本書。前に読んだ「極道放浪記」が、（企業舎弟だった）浅田次郎の自らの半生を綴ったものだとすれば、こちらは、その破天荒な半生の中で体験した、数々のエピソードを素材にして作り上げられた小説といった風。それにしても浅田次郎は奥が深いなぁ。おもしろいなあ。しばらく浅田次郎三昧は続きます。

オススメ度 : ★★★

「ヨコミネ式」と並んで、ぜひ自分の子どもを通わせたい！と思える学習塾「花まる学習会」代表の高濱氏の著書。「花まる学習会」とは、小学校低学年向けに「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾で、教育信条は「メシが食える大人に育てる」こと。この信条を見るだけで、この人というか、この塾を信頼できるのだが、この本は、子どもに向けた教育論というより、夫（男性）と妻（女性）がどう理解し合い、どう接すればうまくいくかが主題となっている。

オススメ度 : ★★★★

いやぁ、驚いた。浅田次郎が破天荒な人生を送ってきたことは薄々は知っていたが、まさかここまでとは・・・。本人曰く、企業舎弟ということだが、これはまさに渡世人の世界だ（つまり極道）。しかも、子どもの頃の素行や高校時代のハチャメチャぶりから見るに、彼は筋金入りだ。それにしてもこういう人物は（自分とは全く違う分）憧れてしまう。あまりに凄すぎて、あまりにおもしろ過ぎて一気に読んでしまった。次は「プリズンホテル」を読むぞー。浅田次郎の本は、まだまだ読んでないモノが多い幸せよ。

オススメ度 : ★★★

白洲正子とは、（吉田茂の側近として有名な）白洲次郎の妻である。その白洲正子の次男兼正と小林秀雄の娘・明子の子が、著者の白洲信哉だ。「日本の神」それは、白洲正子の著作のひとつのテーマであった。そのテーマを、日本各地の祭りや神社などを訪ね歩き、紀行随筆としてまとめたものが本書だ。『祖母』である白洲正子は、檜原神社がお気に入りだったそうだが、読んでいると、来月予定している、大神神社・三輪山から石上神宮までの散策がさらに楽しみになってきた。また、同じく来月、九州へ行き、（今回は高千穂や弊立神宮・天の岩戸神社には行かないが）宮崎から大分への日本神話を訪ねる旅を予定しており、イメージを重ねがら読み進めることが出来た。ただ、本書にもページを割いて紹介されていた、高千穂・夜神楽が時期がずれていて行けないのが残念だ。本書にもあるように、日本神話を深く知るためには、神楽は欠かせない。いずれ機会を見て行きたい。