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October 27, 2014

[2014:011-12]歳月(上・下)/司馬遼太郎

オススメ度 : ★★★★

司馬遼太郎の主立った作品は殆ど読んでいたつもりだったが、これはすっかり抜け落ちていた。しかも、佐賀出身で司法卿を務め、その後佐賀の乱を起こした人物・・・程度の知識しかなかった江藤新平を描いたものだということで、大いなる興味を覚え読み進めた。読んでみて、司馬遼太郎の書く時代小説のおもしろさに改めて関心した。素晴らしい。それにしても、大久保利通の、江藤新平に対する非情さはどうだろう。参議まで務めた人間を、乱を起こしたからといって、東京ではなく佐賀で、法も何もあったものじゃない、勝手な採決で裁き晒し首にするとは・・・。ネットでその首が今でも晒されているが、これほどまでに哀れな死・無念の死があろうか。

skmt | 14:49 | book | Comments(0) | トラックバック(0)

October 18, 2014

[2014:010]銀二貫/高田郁

オススメ度 : ★★★★★

ひょんなことから知った本。あとで調べて見ると、ちょうどこの春にNHKでドラマ化されていたらしく、もう少し早くこの本と出会っていたら絶対に見て居たのにと思うほどこの本は読み応えがあった。ここ数年いろいろ読んだ本の中でも、もっとも読後感が爽やかで、清々しい気持ちになった。著者の高田郁は、「みをつくし料理帖」を書いた作家だというのも後で知ったが、いろいろ辿って読んでみたい。久しぶりに良い作家に出会ったなと思えた一冊だった。超オススメだ。

skmt | 19:26 | book | Comments(0) | トラックバック(0)

October 18, 2014

[2014:009]影法師/百田尚樹

オススメ度 : ★★★★

百田尚樹氏の小説は、作品を読む度に、まるで違う作家が書いているような錯覚を覚えるほど印象が異なる。江戸時代、北陸の小さな茅島藩が舞台の、いわゆる時代小説だ。興味深いストーリーが展開され、様々な伏線が最後に繋がっていく様は見事という他ない。また、ここまで自らを犠牲にして友を支えていく様子は感動を覚える。しかし、友のためにとはいえ、あまりにもの凄味のある捨て身振りが分かるにつれ、正直空恐ろしく感じたたのと、話とは出来すぎだなとも感じた。

skmt | 19:01 | book | Comments(0) | トラックバック(0)

August 07, 2014

[2014:008]プリズム/百田尚樹

オススメ度 : ★★★

ここ最近、百田尚樹の本ばかり読んでいるのだが、次に購入したのがコレ。その昔、24の多重人格者ビリー・ミリガンが話題となって、本もベストセラーになっていたが、この本も同じく多重人格者の話だ。題材やオチ的には、それほど特筆すべきことはないのだが、まぁ単純におもしろかった。氏のツイッターによると本書は「初の恋愛小説」とのことらしいが、確かにそんな感じだ。

skmt | 19:05 | book | Comments(0) | トラックバック(0)

July 13, 2014

[2014:007]幸福な生活/百田尚樹

オススメ度 : ★★★

「永遠のゼロ」と「海賊と呼ばれた男」しか読んでいなかったので、次にと思って手に取った短編集。元来、短編集はあまり買わない。ではなぜ買ったのか。まさか短編集とは思っていなかったのだ。あとタイトル。その昔、独立した際に、仕事の意義についていろいろ考えを巡らし、まさに、この「幸福な仕事」というタイトルでミニコラムを書いたのでえらく親近感があったのだ。それはいいとして、ラストの一行の驚きよりも、それぞれの挿話の最後がちゃんとめくったページの最初来ていたことが、ちょっとした感動だった。いずれにせよ、途中でなんとなくオチは想像できるものの、さらりと読める本。中学時代に読み漁った星新一を思い出した。

skmt | 18:31 | book | Comments(0) | トラックバック(0)

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